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更年期のホットフラッシュ! 顔は火照るのに手足は氷のよう

更年期を楽に過ごす方法を色々と

更年期のホットフラッシュと冷え性の症状は、当記事を書いた時はあまり聞きませんでした。しかし、ホットフラッシュと冷え性が同時にくることを、『冷えのぼせ』として多くの健康情報で取り上げられるようになりました。最近の動向をお知らせします。(2018年12月)

更年期に冷えに悩まされるのは、多くは若いころ冷え性だった人です。

更年期に体温調節のコントロールが効かない理由は、女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)の分泌の減少が急激に起こりことから起きます。減少したホルモンに脳が付いていけなくなり、ホルモンバランスの調節に支障をきたすからです。ホルモンバランスの乱れると、自律神経のコントロールも崩していきます。更年期の女性

自律神経の乱れが体温調節に影響する

自律神経は、2つの相反する働きを持つ、交感神経と副交感神経に分類されます。交感神経が優位な時は、血管を収縮させ血圧が高くし、心身は興奮状態に置きます。血流は抑えられ、活動を妨げる排尿や排便も出にくくなっています。

副交感神経は、血管を広げ血圧を下げて血流も良好です。リラックス状態で、体温は低く保たれています。

交感神経と副交感神経は、人間の生活パターンに合わせ、日中は交感神経が就寝中は副交感神経が優位に働いています。この調節機能が狂うと、血管の収縮と拡張がうまくいかずに、冷えのぼせになるのです。顔は火照るのに、手足が氷のように冷たいといった、矛盾した症状をも作り出します。

こうした更年期の不快な症状は、頻度や度合いに個人差があり、長い人なら7~8年で、通常は開閉後5年ほど続くといわれています。

自分でできる改善方法は、ホルモン療法、漢方薬などを利用する薬物治療、食事療法、運動、衣類に分けられます。どうしてもだめな場合は、専門医に相談するしかありません。

ホルモン療法

更年期のホルモン療法には、クリニックでホルモン補充療法(HRT)があります。薬局で売られている薬でも、対応が可能です。プレマリン,エストラダーム,エストリオールなどのエストロゲンの補充用。プロベラ,ヒスロンなどのプロゲステロンの補充用があります。

いずれもインターネットなどでも購入可能ではありますが、副作用があることも承知していなければなりません。頭痛、気分が落ち込む、イライラする、やる気が起きない、不眠などの症状が現れることもあるそうです。乳がんを患った方は再発のリスクがあり、血栓や血管の病気、乳がん、胆のうになりやすい人もいます。心配であれば、長期間のホルモン療法には気をつけてください。

漢方薬

当帰芍薬散,牛車腎気丸,加味逍遙散,八味地黄丸,桂枝茯苓丸などが使われます。

漢方薬は、自然の植物の根や茎、葉などから作られ、効き目が穏やかです。副作用も小さく(ないとは言い切れません)、ホルモン療法よりは取り入れやすくなります。

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特に女性にありがちな、ホルモンや自律神経の乱れや、血液の流れの改善には適しています。ただ、すべての人の体質に合うとはいいきれません。判断の目安は、飲み始めて1~2カ月ぐらいで、効果の実感があるかどうかです。漢方薬

食事療法

冷え対策の食べ物は、体を温める冬野菜を中心に食べ、夏野菜は避けます。ショウガやトウガラシなどが冷え対策として有名ですが、つらい冷えを一時的に和らげるのみで、そう頼りになるものでもありません。

暖房のきいた部屋で過ごすのが当たり前になり、冬用の冷たい食品や飲料も多く出回るようになりました。当然、食べ過ぎれば体を冷やします。

活動の源は食べ物ですし、体を温めるのも食べ物です。こうしたエネルギーは、炭水化物とタンパク質が供給します。炭水化物は、運動しなければ使われないけど、タンパク質は運動しなくても、熱量を作るといわれています。冷え対策のために、良質なタンパク質の摂取を心がけます。

運動

女性ホルモンのエストロゲンが減少していくと、生活習慣病の引き金も引きます。脂質異常症、動脈硬化、糖尿病などです。いずれも運動による対策が望ましいとされていますし、自律神経を安定もさせてくれます。週に2~3回、30分程度の運動を継続して行います。家庭の医学の血圧のページ

冷暖房に頼りすぎると、自らの体温機能調節が衰えてしまいます。夏の汗を嫌がらない、寒い冬にも外出を行い運動の習慣を大切にしたいものです。

熱量の作り出すのは筋肉ですし、熱量を体全体に運ぶのも筋肉です。足は第二の心臓と呼ばれ、屈伸運動などで足の筋肉を動かすことで、心臓に戻す血流を促します。

運動を続けると、体の代謝が上がり(熱をたくさん作る)、自律神経のバランスも整えられます。

衣類で対策

体の中で、ほてりやすい部位と冷えやすい部位がほぼ決まっています。ほてりやすいのは、顔、脇、手先、足先。逆に冷えやすい部位は、首の後ろ、お腹、お尻、足首です。

特に、首には頸動脈という大きな血管が通り、頭を支えるために大きな筋肉があるために、首の温めを最優先します。温められた血液が、全身をめぐり効率的な冷え解消になるからです。また、首の後ろを温めると、副交感神経が優位になり、自律神経のバランスも整います。

更年期は、マフラー、肩掛け、ブランケット、厚手の靴下、手袋などのアイテムをフル活用する年代です。靴下以外は、体のほてりに応じて外せるので、冷えのぼせの方にはこうした小物アイテムが適しています。

また、首筋、手首、足首の詰まった服装もおすすめです。

またファッション性から窮屈な服装、首の詰まった洋服は、のぼせた時に汗や熱が逃げにくくなります。体型に合わせた、ややゆとりのある服装を選びます。

足の指先や手など体の末端の冷えを、靴下の重ね履きで対策する方法が流行りました。末端の締め付けを強くし、血流を妨げますし、交感神経も高まります。交感神経が優位になればなるほど、さらに血管が収縮して体温も上がりません。逆効果です。

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