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お正月料理の由来、おせち料理の初めを知って真面目に祝おう

おせち料理の初めを知って、正しくお正月料理を頂く

元々のおせち料理の始まりは、その原型は、紀元前2~3世紀頃からありました。生命を維持するために、四季折々に収穫される農作物を、神に感謝してお供え(節供)をして喜びを分かち合いました。お供えしたものを料理したのが、「節供料理」で、神に感謝をしながら、豊作、大漁を願って頂いたことからきています。 GUM07_CL01656

朝廷の宴会の席の料理が始め

奈良時代に、朝廷宮中行事にのひとつに節会という宴会が元になって、江戸時代になってから、農家や武士に関係ある日を特に選んで五節句として祝が始まります。

  • 1月7日 七草の節供
  • 3月3日 桃の節供
  • 5月5日 菖蒲の節供
  • 7月7日 七夕
  • 9月9日 菊の節供

こうした節目の日に行われた『節会』で作られた御馳走を、『御節供(おせちく)』といい、それが詰まって『おせち』となったと言います。

おせち料理は、1年1家を守ってくれた年神様に感謝し、年神様と一体化するという意味がありました。おせち料理を重箱に詰めて、まず床の間に備えるのが本来の姿とだったのです。人間の生命の源である食物の豊作をお祈りし、1年の収穫に感謝すると言う大きな意味がある大切なしきたりだったのですね。

祝い肴とは

祝い肴とは、三つ肴とも呼ばれていて、五穀豊穣や子孫繁栄の願が込められています。

江戸時代において、八代将軍徳川吉宗の頃、にしんの加工品は年間四十億匹も、全国に出回るほど大漁でした。当時、ニシンの卵である数の子は、誰でも安く手に入る食材だったのです。農民や庶民でも、皆同じものを食べて祝いたいということと、質素倹約の意味もあったために、数の子が祝い肴に加わりました。

つまり江戸時代は、今とは違って、お雑煮と祝い肴3種があれば、お正月を迎えることができたとされています。 今日の豪華なおせち料理とは異なり、質実剛健な時代だったのですね。

ところで、祝い肴は関東と関西では違ってきています。関東は、黒豆、田作り、数の子で、関東は黒豆の代わりにたたきごぼうとなります。

おせち料理を重箱に詰めて重ねる意味

おせち料理を重箱に詰めて、重ねるのは、めでたさを重ねると意味の縁起をかつぐためです。重箱の数は、4段重ねが正式で、地方や家風によって、五段重となっているところもあります。おせちの通販でよく見るのは三段重で、現在ではこちらが主流でしょう。

正式な4段重では、1段目から4段目までは料理を詰め、5段目は年神様から授かった福を詰めるために空っぽにしておきます。料理の数は、5種、7種、9種の吉数で詰めると、縁起が良いとされています。 各段ごとに詰める内容は、下記のとおりです。

  • 一の重祝い肴と呼ばれる、酒の肴が詰められます。黒豆、かずのこ、田作りなどの祝い肴もここに入ります。
  • 二の重ぶり、鯛、海老等の縁起のいい海の幸が中心です。
  • 三の重山の幸を中心に、家族が仲良く結ばれるように煮しめが入ります。レンコン、里芋、八つ頭、くわい、ごぼうなどです。
  • 与の重生野菜をバランスよく、日持ちのする酢のもの・和え物を中心に入れます。紅白なます、菊花かぶなどです。
  • 五の重控えの重

祝い箸の由来

おせちは年神様へのお供え物を分かち合っていただくものであることから、慶事用の祝い箸を使って食べるのが習わしです。通常の箸より一回り大きく、デパートでおせちを購入するとついてくる柳の木の箸です。両端が細くなっていて、中央がぷっくりと膨れていますが、それぞれに意味があります。

箸に柳を使用しているのは、お祝いの席で折れることがないように、丈夫な木を使いました。両端が細くなっているのは、神様用の側と、人が使う『神人共食』の側の2つがあるためです。中央が太いのは、五穀豊穣を願い米俵と、或いは、子孫繁栄を願うお母さんのお腹を表していると言います。

祝い箸は、大晦日に家長が家族の名前を箸袋に書き込み、箸を入れて神棚に供えておくのが習わしです。祝い箸は、松の内(~7日まで)の間使い続けるのが、本来の使い方となっています。

おせち料理の食材のいわれ

おせち料理は、人々の健康を願うためにバランスよく考えられた献立になっています。栄養面だけでなく、解毒や疲労回復、美肌、強精といった薬効成分の強いものを、使われてきました。

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節目の料理のために、無病息災や子孫繁栄などの願が込められて、その意味も延々と受け継がれてきています。 食材が収穫できる場所ごとに、「海の幸」「山の幸」「野の幸」を組み合わせ、お正月の女性の労働を少なくするために、保存が利くような調理法で作られているのも驚きです。

それぞれのいわれについて調べてみました。

おせちの海の幸のいわれ

【昆布】「養老昆布」と書いて「よろこぶ」と読ませ、不老長寿とお祝いにかけています。身欠き鰊(みがきにしん)等の魚や、豚肉、野菜を巻いて昆布巻きにしたり、結び昆布にして屠蘇肴(おとそ)に使われます。ビタミン、ミネラルが非常に豊富です。

【鯛(たい)】鯛は「めでたい」にちなんだもので、結婚式や七五三など多くのお祝いの席で、鯛の尾頭付きが定例となっています。地方によっては、出世魚 の代表である鰤のほか、鰆や鮭を使うこともあります。鯛は、たんぱく質やビタミンB1が含まれています。 黒豆

【数の子】にしんの卵ですが、その粒の多さから子孫繁栄の願いが込められています。江戸幕府の8代将軍・徳川吉宗は、ニシンが豊富であったことから、「正月だけは、富める者も貧しい者も同じものを食べて祝って欲しい」と願い、数の子をおせち料理に加えることを推奨したといわれています。にしんの卵には、ビタミンB12、D、ドコサヘキサエン酸が豊富です。

【海老】海老の長いひげと、腰が曲がった姿から、不老長寿の祈りを込めています。そのまま煮たり、鬼がら焼きにして用います。床飾りにも伊勢海老が用いられます。海老には、ミネラルのひとつである亜鉛が多く含まれています。

【田作り】田作り(ごまめ)は、片口いわしの稚魚ですが、田の肥料に使うほどたくさんとれたことから、その名で呼ばれています。また、収穫された米の量が、四万俵も五万俵も米がとれたので「五万米」ゴマメという別名もあります。五穀豊穣を願い、おせち料理の定番となっています。カルシウムが豊富であり、良質なタンパク質を含むことから、子どもやお年寄りにもおすすめです。また、動脈硬化の予防効果などが期待できるドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含んでいるので、近年流行りのメタボ対策にもなります。

おせちの山の幸のいわれ

【黒豆】太陽に下で真っ黒になって、まめまめしく働くということから、「黒豆」となっています。まめには、勤勉に働き、健康に暮らすという意味があります。また、黒には魔よけの力があるとされています。黒豆には、大豆イソフラボンや食物繊維、ビタミンなどが豊富に含まれています。黒皮には、アントシアニンなどの抗酸化力のある効果もあるので、美容にも役立ちます。 プリント

【お多福豆】「多くの福を招来する豆」また「子孫繁昌豆」とも呼び縁起のよい豆です。大きな粒がふくよかなおたふくの顔に似ていることから、口取りやおせち料理の一の重で、黒豆やきんとんと共に甘い盛付けの主役です。お多福豆は、そら豆をふっくらとに上げたものですが、タンパク質、食物繊維、カロテン、ビタミンB1等を多く含みます。

【栗きんとん】黄金の塊を意味し、商売繁盛、金運、財運を授かるようにと願う食べ物です。古くは干した栗を搗いた「かち栗」ですから、商売に「勝つ」、勝負に「勝つ」につなげ勝運が豊かになるようにという意味もありました。栗には、ビタミンB1、カリウム、タンニン、熱に強いビタミンCが含まれています。

おせちの野の幸のいわれ

【紅白なます】大根と人参で彩りよくつくられる和えものです。紅白でめでたく、祝いの水引にも通じる。根菜のように根を張るようにという意味が込められています。 紅白水びき

【菊花かぶ】菊は邪気を祓いと不老長寿の象徴となります。

【里芋】子芋がたくさんつくので子孫繁栄を願います。

【れんこん】多数の穴をもじり、先の見通しが良くなるとしています。 【干し柿】柿が長寿の木のため、不老長寿を願います。

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