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『利休にたずねよ』がもうすぐ封切、利休役は市川海老蔵が行うって

日本の侘び・寂びを映画で知る

海老蔵がやる千利休の映画が、12月7日に封切されます。 お茶会の写真

長次郎の茶碗を持った瞬間、無空間に連れて行かれた?

当初、海老蔵は、かつて利休を演じた三国連太郎や三船敏郎のイメージが強くて、出演を断っていたそうですが、千利休の生い立ちに重きを置いていたことから、受けたと語っています。

読売新聞で海老蔵は、『ぼくは茶室で長次郎の茶碗を持った時、手の中にあるんだけど何もないような、山の中で両手で水をすくって飲んでいるような感覚になり、無空間にふっと連れていかれました。利休様が何を求めていたのが分かった気がしました。』という話しています。凡人には、こんな言葉を語ることはできないので、思わず引き寄せられました。

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『利休をたずねよ』の見どころは、野心と欲望の渦巻く戦国時代にありながら、利休の美の感性が認められてしまった、アンバランスなところにあります。利休の生家も境の魚問屋であったことから、後に美の世界を語る人になるとは、誰も想像しなかったはずです。

ストーリーは

原作は、直木賞を受賞した山本兼一の小説です。映画は、カナダで行われた第37回モントリオール世界映画祭において、『最優秀芸術貢献賞』を受賞しています。

秀吉に嫌疑をかけられ切腹をするシーンから始まり、10代まで遡って利休の生涯を焦点をあててつくられた映画です。

先に書いた長次郎という茶碗は、秀吉に黄金一千枚を出すから譲ってくれと頼まれても、渡さなかった『緑釉の香合』を手本に、瓦職人長次郎に依頼して作らせた茶碗です。映画では、『緑釉の香合』は高麗の女性から貰ったものとなっていますが、現実には高麗の女性との恋はなかったとされています。利休の少年時代の初恋の体験が、お茶の世界に反映されたようです。

和室も少なくなり、着物を着た女性が少なくなった今の日本で、わびさびを感じることは日常生活ではほとんどありません。劇場で、日本のわびさびの原点を学びませんか?

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