毎年人気が高い岩本のおせちを拝見
京都祇園の料亭のお味を楽しめるのは、京都へ旅行へ行った時と、お正月のおせち料理ぐらいなものです。おせちといえば京都、京都といえば保存食だからです。
海から離れた盆地であることから、獲れ立ての魚介類というより、加工技術が否応なく必要だったのです。生ものを干したり、塩漬けにしたり、灰にまぶしたりして、おいしく頂く文化がはぐくまれてきました。
京都の食文化は、料理人の創意工夫と技術なしては、語れない理由があったのです。お正月のおせちは、言葉を換えれば保存食で長い年月の間に培われてきた料理人の技と、今日の食文化との融合が、おせちの楽しみ方となります。
京都の華やかな祇園の中心街にある、花見小路通りに店を構える岩本のおせちは、昔ながらの文化と斬新な発想を盛り込んでいます。岩本おせちから、匠(三段重)と極(六段重)をご紹介します。
主婦が集まり品評会での意見を反映している
岩本のおせちの特徴は、『縁起ものだから絶対失敗したくない』という主婦が集まり、何度も試食を繰り返し、改良を加えながら作られてきています。毎年、改善された調理方法が、サイトに載せられているのを読むのも楽しみです。 古き良き時代の格式を重んじながら、現代人の口に合うようと配慮があるのですね。
人気の秘密は、華やかで上品な盛り付けと、冷凍おせちが多い中で冷蔵おせちであることです。届けられたらそのまますぐに、食べることができます。
匠(三段重)
全46品目のボリュームは、おせちだけで食べるなら、3人から4人前となります。
寿の重
ロブスターを中心に、黒豆、数の子と定番の顔ぶれですが、珍しいのは次の2品目。
雲丹新丈は、魚のすり身をふんわり仕上げ、練りウニを塗り、蒸し焼きにしたものです。ウニの磯の香りに、にんまり。こはだ卯の花和えは、鮮度の良いコハダを、炒りつけたおからで和えています。
福の重
伊達巻きの隣にあるのは、野菜を入れ込んだ卵焼きで、千種焼きというのだそうです。千種とは、色々という意味で、ニンジン、キクラゲ、青ネギなどが入っています。健康に良さそうです。
千種焼きの右隣は、若鶏塩麹焼きで、麹のうま味と鶏肉のジューシーな味わいを楽しむことができます。
康の重
昨年も人気だったあわび福良煮は、さらにふっくらと炊きあげてあります。アワビの香りと肝が、この料理のポイントです。
珍しいところで、金団に紅芋を使用しています。黄色の金団もおいしそうですが、紫色となるとちょっと大人の風格が感じられますね。
極(六段重)
全73品目で、おせちだけ食べると7人から8人前のボリュームとなる極は、かなりの迫力です。こうしたお取り寄せおせちは、量は多くても種類が違うので、飽きることはありません。少人数で、2回3回に分けて食べてもよさそうです。
壱の重
右下の田作りの盛り合わせをみて、1匹、1匹、頭を上にしてキレイに並べられています。丁寧な料理人の作業に、思わずため息がでてしまいました。
弐の重
壱の重の田作りに習って、金粉をまぶした黒豆も、キレイに向きがそろえられています。 手の抜かない料理人に、感心する瞬間です。
紅白の手まり絞りが、ところどころにあり、かわいいですね。
参の重
コハダや鮎、ぶり、イカと、お魚づくしのお重です。しかも、カニの甲羅焼きと、数の子の醤油漬けと、人気が集中するお重であること間違いなし。
与の重
丸い形の料理が寄せ集められて、家族円満の願いが伝わってきます。
普通の黄色の金団と、紫芋の金団が左右に分けられて、入れられています。
鰆とサーモンの焼き魚を左右に入れて、紅白にしておめでた感もでていますね。その下の海老錦手まりと、手まり餅も紅白です。左右色違いにして、カラフル感満載のお重となりました。
伍の重
抹茶カステラや甘栗の甘露煮が入り、子供が独占してしまいそうです。つぶ貝雲丹明太和えや、パイ貝含め煮串は、食感がこりこりしていて、こちらも子供が喜びそうです。
禄の重
ごぼうに椎茸、こんにゃくに、さつまいも、高野豆腐、ニンジンと野菜が詰まったお重です。
華やかなお重と比較すると、見劣りしそう。おっと、さりげなくあわびの福良煮が入っていて、見逃してしまいました。このお宝は、うまく探し出せた人だけが、食べられる秘密感があります。
お届け状態
お重に詰められて届きますので、そのまま食卓にのせることができます。お重は、保冷袋と風呂敷包みにに包まれています。祝い箸も一緒に。お重の大きさは、19.6センチの正方形で、高さは18.5センチです。
配送は、クロネコヤマトの冷蔵配送で2016年12月30日届きます。保存方法は、冷蔵庫に冷蔵保存。
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