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硬度が美味しいを左右する
特別な調味料を使っているわけでもないのに、何故田舎の料理はこんなにおいしいのかと悩んだ末、使っている水と確信したことがあります。水の以外に獲れたての旬の野菜であったり、その地域で獲れた魚や肉であったりといったことをもちろん考慮しています。それでも水に違いありません。
ならば。。。
都会に住む私が、田舎の料理に対抗するには、ミネラルウォーターで料理を作れば美味しいのではと思いつきます。和食に合うミネラルウォーターは、やはり日本で汲みだされた水であることは言うまでもありません。長い年月、主婦とプロの料理人が試行錯誤の末、築き上げた食文化に間違いがあるはずはないからです。
料理と合う硬度は、100mg/L以下の軟水と101~301㎎/ℓの中軟水が良いとされています。嗜好飲料水と硬度との相性はこちらでまとめています。

料理によって硬度が違う
お米を炊く
硬水に含まれているカルシウムは、お米のでんぷんが加熱されて膨らむのを妨げてしまいます。食物繊維も硬化して、パサパサなお米にします。同じ硬水でも海洋深層水のようにマグネシウムの量が多くカルシウムが少ない水だと、ふっくらと美味しいご飯が炊けるようです。
一般にお米を炊く場合は、微量のミネラルを含んだ弱アルカリ性で、100mg/L以下の軟水が最適です。
またお米を研ぐときは、浄水器でカルキを除いた水を使えば、さらに美味しいお米になります。
パスタを茹でる
少し硬めのアルデンテの茹であがりは、中硬水のカルシウムがコシの強さを作ります。目安は60~200㎎/L
肉料理
じっくりと煮込む肉料理、スープストックやビーフシチュー、肉が主体の鍋料理などは硬水が合います。硬水のカルシウムが、肉を硬くするタンパク質と結びついて柔らかくしてくれます。アクもよくでて臭みも取り除き、肉の旨味を封じ込めます。
但し、あまり硬度が高いと肉を逆に固くします。200~300㎎/Lぐらいが最適。
和風だし
国産の軟水を使うと、昆布の旨味の抽出を促します。硬水だとカルシウムが、昆布の表面に付着し旨味の抽出を邪魔しますし、昆布の成分とも結合してダシが濁ります。0~60mg/Lが最適。
かつお節や煮干しを使う時は、中程度の硬水が適しています。カルシウムやマグネシウムが、灰汁として臭みを消してくれるためです。60~120mg/Lが最適。
野菜の煮物
軟水を使うと野菜は柔らかくなり、味も良くしみ込みます。逆に硬水を使うと歯ごたえが残り、旨味が若干失われます。白菜のようにグルタミン酸を豊富に含む野菜を使う時は、硬度50㎎/L以下の軟水がおすすめです。
肉ジャガのように、肉とジャガイモの両方が主体となる場合は、300~400㎎/Lぐらいの硬水を使うと、煮崩れのない肉ジャガに仕上がります。
魚の煮付け
魚の煮付けは、魚本来の味を引き出す軟水が最適です。逆にアクの強い魚の場合は、あえて硬水を使いクセを取り除きます。
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