ランニングシューズは足の故障から守れるものを
二足歩行の人間は、全体重を僅か30センチに満たない2本の足で支えています。確かに、見まわしてみても、50Kg近い荷重をこんなにわずかな面積で、支えている家具はありません。
しかも、歩くとなるとゆっくりでも体重の1.2倍の衝撃が、地面との接触時に掛かります。人間が1日に歩く距離を、約6.5Km(約7,500歩)とするならば、60Kgの人の足にかかる荷重は、540トンにもなるのです。( ※ 米国足病医協会の調査から)1歩の荷重は、60Kg × 1.2 = 72Kg6.5Km(7500歩)歩くと、72Kg × 7500 = 540,000Kg
走る時の衝撃は、体重の約3倍です。ジャンプや下り坂を走る時は、体重の4~10倍にもなります。上記の計算式を使って、仮に約6.5Kg を同じ歩数で走ったとしたならば、1350トンも荷重が掛かることになります。1歩の荷重は、60Kg × 3 = 180Kg7500歩歩くと、180Kg × 7500 = 1350,000Kg
ランニングは打撲の連続
かつて、私の仕事の同僚は、『ランニングは、地面との打撲の連続』と言っていましたが、踵や膝、腰への負担が相当なものであることは、間違いがありません。
ランニングシューズには、地面からの衝撃を和らげるためのクッションが必要です。 180Kg の荷重を吸収して、足の骨と筋肉へのダメージを少なくするのです。だからと言って、クッション性が高いだけでは、ふわふわのスプリングのベットの上を歩くように、安定性がありません。
ミズノが開発したミズノウェーブとは、クッション性と安定性のバランスを考えた、波系のプラチックの板の事を指しています。衝撃分散型パネルです。地面からの衝撃を和らげ、踵、膝、腰を守るという役割だけでなく、走行時の体の揺れのバランスも保つ役割も持っています。着地が不安定さを、パネルの横の波が吸収してくれるような設計になっています。
ミズノのランニングシューズの選び方について
ミズノウェーブは、バレーボール、バスケットボール、フットボールなど、スポーツ毎に波形が異なっています。スポーツの足の動きは、各々異なっているためだからです。
競技要素の強い順に分類されている
ミズノのランニングシューズは、アスリート・部活生、スピードレーサー、レーサー、ランナー、初めてのランと分かれています。
ランナーのレベルや、用途に応じで選べます。
オーバープロネーションを加味した分類
ランニング時の屈伸時の膝の向きが、まっすぐな状態ばかりではありません。走り方の癖によって、踵が内側に倒れる場合(オーバープロネーション)、踵が外側に倒れる場合(アンダープロネーション)もあるわけです。シューズで補整を施すことで、身体に無理な負担をかからなくなります。
ミズノでは、アンダープロネーションに適応した『ニュートラルタイプ』、オーバープロネーションに適応した『サポートタイプ』、多目的に安定性を追求した汎用性のある『バーサタイル設計』の3種類のシューズを開発しています。
最初にベットの例で書きましたが、クッション性が高くなれば安定性が悪くなり、真っ直ぐに足を着地できない状態になります。ランニング時の足への衝撃から守るために、クッション性は高ければ高いほど良いはずですが、逆に安定性が悪くなるデメリットがあります。さらに、速度も遅くなります。
ミズノ独自で開発した波形が、このようなシューズの相反する問題を解決し、クッション性とバランスを考えた設計になっているのです。
ミズノのランニングシューズ2点を紹介
今回紹介する、ウエーブエニグマ6と、ウエーブライダー19は、上記の中で『ランナー』の部類。また、ニュートラルタイプです。
競技要素が強くなく、趣味的にランニングを楽しむ方向けとなっています。
ウエーブライダー19の方が、ウエーブエニグマ6より、スピードを求めるタイプの方が利用するようになっています。大きな違いは、踵の部分の高さで分かりますが、ウエーブエニグマ6の方がクッション性が高く、衝撃に強くなっています。逆にスピードを求めるなら、踵の高さを低く軽量なクッションを持った、ウエーブライダー19となるようですね。
ウエーブエニグマ6(レディース)
写真はレディース用ですが、紳士用もあります。紳士用は色がもう少し落ち着いています(笑)。
前バージョンのウエーブエニグマ5より、スポンジ素材のU4icX(ユーフォリックエックス)を入れて、ウエートエグニマ6でも継承しています。より分厚く入れることで、着地の衝撃を楽にしているのがわかります。
さらに、軽量性のあるミッドソール素材U4ic(ユーフォリック)を、搭載して軽量化を測っています。写真では、かなりごっついシューズに見えるのですが、私のウォーキングシューズよりも軽くて、見た目とは違います。
地面との設置面積を広くとる(ワイドアウトソール)で、安定感をアップさせて、踵から足先への体重移動を楽にさせています。
見えずらいですがX10と書かれていて、耐摩耗ラバー素材。踵この部分は最初に減るところで、シューズの底の減りが少ないのではと期待してしまいます。節約できそうな予感満載のシューズです。
ウエーブライダー19
下の写真はちょっぴり地味ですが、ピンクなどのカラフルな色も揃っています。
ウエーブエニグマ6と比べてみると、こちらの方がやや高さが低くなります。
ウエーブエニグマ6に搭載されている、スポンジ素材のU4icX(ユーフォリックエックス)は、ありません。クッション性を出すために、シューズの中底にスポンジ剤を入れています。よりスピードを追求するために、軽量性のあるU4ic(ユーフォリック)を採用しています。
靴底には、スムーズライド機能を搭載しています。減速や加速の際に、着地時から蹴りだす瞬間までの身体の揺れを補整してくれます。ミズノウエーブの働きを、さらに補強して、より早く足を前に出せるようにしてくれているようです。
SR タッチ(SR touch)が、踵の底についています。着地時の踵にかかる荷重を、推進力に変えて、勢いよく蹴りだしが出来るようなつくりです。
シューズの裏のX10の耐摩耗ラバ―素材が、地面との摩擦から素材を守ります。
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