新しい賃貸の形が注目されるのは？

今大切にしたいことのために住まいを選ぶ

情報を収集し足を棒のようにして歩き回り、希望の物件を探し当てた後は、賃貸契約時に敷金や礼金などなどの初期費用の支払いをします。意気揚々と住み始めたものの、直ぐにトラブルが発生。「しまった！物件選びに失敗した！」ことにもなりかねません。

直ぐに別のところへ引っ越したいけど、初期費用が勿体なくて嫌々住み続けるのが現実です。

その昔、一緒に物件を案内してもらった不動産屋の担当者が、自宅の立地条件や環境を悔やんで細々と話してくれました。家を売るプロでさえこんなものです。その不動産屋に、「家なんて失敗を覚悟しなければ、買えないもんだ」と、諭された気がしました。

新しい賃貸の形とは何だろう？

新しい賃貸の形として、”シェアハウス”や”ソーシャルアパートメント”が注目されています。多くのサイトでは、同居人とのコミュニケーションの楽しさや、共同利用とはいえ豪華なリビングやキッチンが使えることをメリットとして挙げています。

シェアハウスとは

シェアハウスとは、通常の賃貸にある施設を共用にし、家賃を格安にしたものです。加えて家具や家電も提供されていて、中にはジムやサウナも整えているところもあります。

具体的には、リビング、キッチン、トイレ、浴室、洗面台、テレビ、洗濯機、乾燥機、調理器具、冷蔵庫、カラオケマシーンなどが共用になっています。

部屋は個室が多いですが、中には相部屋タイプもあります。

ソーシャルアパートメント

シェアハウスと同様に施設や家電を共用で使うことは同じですが、よりプライバシーを考慮した間取りになっています。さらに、シェアハウスより規模が大きいのが特徴です。

例えばシェアハウスの場合必ずリビングを通らなければ自室へ行けないけど、ソーシャルアパートメントは、エトランスからそのまま自室へ行くことができるといった具合です。

新しい賃貸に注目する理由

昨今の若者は違いますが、私の時代はワーカー・ホリック（仕事中毒）な方ばかりでした。（テレビコマーシャルで24時間働けますか♪といったものもあったくらいです。）仕事中心の人にとって、自宅は寝るためだけのものでしかありません。

確かに仕事とは別に自由で、自身の生活を上手に楽しむ方が増えました。シェアハウスのアプローチとして、入居者同士の楽しい会話が書かれていますから、今の若者の価値観は変わったのでしょう。

でも誰でも、通勤は短いに越したことはありませんし、駅近で深夜まで空いているスーパーが近くにあれば便利に違いありません。狭いこと、浴室やキッチンが共用であることを我慢すれば、通勤に便利なエリアに格安で住めます。シェアハウスも魅力です。

他、新しい賃貸に注目する本音のところを探ってみたいと思います。

トラブルがあれば、即、住まいを代えられる

通常の賃貸契約時に行われる面倒な手続きと、莫大な初期費用に、借り手は辟易してし始めています。長年の習慣のようになっている敷金・礼金が、ゼロという物件が出始めていることからもわかります。

家賃が通常の賃貸と比べて破格に安いシェアハウスなら、”家賃×2＝敷金”と同じく”家賃×2＝礼金”も安くすることができます。

しかし、シェアハウスはトラブルだらけで、入居するべきではないという方もおります。トラブル例は、当の不動産が運営するサイトでも掲載されているほどです。理由もシェアハウスならではのトラブルで、回避は難しいと納得してしまいます。

ちょっと冷静に考えてみると、簡単に退去することができる条件がシェアハウスにはあります。月額家賃が安く初期費用も抑えられているので、一般の賃貸物件のように我慢して住み続ける必要がないためです。

昨今の書籍のブームでは、我慢して生きるほど人生は長くないとか、やりたいことをやれといった空気が流れています。”シェアハウス”や”ソーシャルアパートメント”は、気軽に住む場所を取り換えることができる、時流にあった新しい賃貸の形とも考えられるのです。

注目理由の一つ。トラブルがあれば、即、住まいを代えられます。

家具や家電が備え付けられている

退去のしやすさを追記します。

シェアハウスには、既に家具や家電が備え付けられていて、大掛かりな引越しを行う必要がありません。自家用車に荷物を積んで、そのまま入退去ができるからです。

多様性の魅力

多くの不動産がいうように、シェアハウスは新たな人と出会い交流を深められる場でもあります。シェアハウスに住むだけで、一人暮らしの孤独から解放されるチャンスを得ます。かつて、独り暮らしの孤独を何とかしてくれるサービスなんてありませんでしたよね。シェアハウスは、家族以外の人と暮らす新しいライフスタイルです。

シェアハウスでも、一般の賃貸契約のように連帯保証人が必要で、敷金・礼金を求められるところがあります。しかし、そうでないところもあり、当初は連帯保証人の必要はなく、敷金・礼金・更新料ないというのがウリでした。

今のシェアハウスのウリは、多様性です。全室個室で共用設備にはジムやサウナを完備したゴージャスなタイプから、相部屋でギリギリまで節約して暮らせる質素なタイプまで、ピンキリです。コンセプト型シェアハウスといって、同じ境遇や目的を持った人ばかりで集まり、情報共有をしあえるところもあります。

今、大切にしたいことに合わせた住まいを、探せる時代が来たのです。