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春のお彼岸にすること、春ならではのメリットもあるよ

年度の区切りだから、1年の目標を伝えられる

春のお彼岸は、春分の日を中日として、前後3日間を含めた7日間のことを言います。秋のお彼岸も、秋分の日が中日です。2019年は3月18日が彼岸入り(彼岸の第一日目)、3月21日が春分の日・彼岸の中日です。彼岸の最終日は、「彼岸明け」と呼びます。

生まれてきたことを感謝

お彼岸ですることは、お仏壇や仏具の掃除、お墓の掃除、供花やお供えなどがあります。お供えには、「牡丹餅(ぼたもち)」。春は牡丹の花が咲くことになぞらえて、秋のお萩より一回り大きく作られることも多いようです。秋のお彼岸は「お萩(おはぎ)」の呼び名になるようです。しかし、通常牡丹餅と呼ぶお宅は秋でも牡丹餅、お萩と呼ぶお宅は春でもお萩と、季節を問わずに呼んでいます。お萩&牡丹餅

あんこに使われる小豆(あずき)には、古くには災難を逃れる魔除けという意味がありました。春は種をまき成長を願う季節、秋は収穫を行い、いずれも農作業の節目の時期です。先祖を供養するのは、自然に感謝し上手に付き合いたい願いと結びついていました。

先祖の墓参りの際は、ご住職に挨拶をし本尊にお参りをします。お墓周りの雑草を抜き、墓石を洗い、お花やお菓子などをお供えして、お線香をあげます。先祖に今ある自分の存在を感謝し、近況などを報告します。

仏壇があるお宅は、仏具や仏壇もきれいにしてお清めします。花でいっぱい飾られたお墓

年度の節目だからお互いの状況がよくわかる

春のお彼岸は、新生活の節目の時であり、ちょうど入学や入社を迎えた家族は、話題に事欠きません。家族や親せきが集まり、先祖やお互い家族同士に、近況を知らせる絶好の機会になっています。

その昔の春の彼岸は、農作業が始まる骨休めの時であり、忙しくなる前に仏事を行っていました。作物の豊作もお願いしていたに違いありません。

春ならではの意気込みや、目標なども交えて、ポジティブな会話を楽しめます。

親族の中に入学や入社の方がいれば、お祝い品も渡すことができるので一石二鳥です。通販が普通になった今、手渡しで贈り物を渡すことが少なくなりましたが、そんな希薄な人間関係を補えます。

初彼岸で家族や親せきの近況を話し合える

お彼岸はお盆と違い、しきたりやマナーが厳格には決められてはいません。ナスを飾ったり、迎え火や送り火なども行いません。しかし、お盆のように初彼岸があります。亡くなられて四十九日後に迎えた彼岸を、初彼岸と呼びます。

僧侶をお迎えして法要するとか、お供え物をしなくても構いません。亡くなった故人と、その家族の流儀のまま、向き合うことができます。故人と親しい家族だけで、思い出をざっくばらんに話せます。お葬式の時は悲しみに暮れるばかりであったとしても、時間の経過で気持ちも落ち着き、家族の今後のことなど話し合う良い機会にもなるようです。お盆とは別に、意味深いものを感じています。

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自由な発想で故人を偲ぶ

自由に故人をしのぶことができます。故人の映っているアルバムや、ビデオテープなどを見ながら過ごすのも良いアイデアです。

他家を訪問する際のお香典とお供え

嫁ぎ先の実家に訪問するとか、自分は別に家を持ち帰省するといった時は、お香典やお供えを用意します。

お香典の相場は、3,000円から5,000円が相場です。封筒は、黒白、黄白、双銀の水引で、「結び切り」の不祝儀袋に入れます。水引の本数は、3,5,7と奇数を使い、本数が多いほど格上とされています。表書きは、「御仏前」「御佛前」「御供料」「御供物料」と、水引の上段に書き、下段に名前を書き入れます。

不祝儀袋の中に、中袋が付いているのが普通ですが、中袋の表側に金額を書き(地域によっては裏側に書くことも)、裏側には住所と氏名を書きます。文字の色は、四十九日を境に、前が薄い墨、後が濃い墨を使います。お彼岸の場合は、四十九日以後ですので濃い墨で区別する必要がありません。

お金ではなくお供えを用意する場合も、3,000円から5,000円ぐらいが良いとされています。

お香典とお供えを両方持っていくなら、合算金額が5,000円に収まるようにします。

彼岸会

寺院では彼岸会の法要が行われています。檀家に入っているなら、彼岸会に参加してみてもよいでしょう。彼岸会は、平安時代に中ごろより始まり、日本固有のしきたりで浄土教の思想の影響を受けています。

六波羅蜜(ろくはらみつ)の修行

お彼岸には、先祖に感謝するという他に、六波羅蜜(ろくはらみつ)の修行を行うともされています。

キリスト教の教会で、神父様を前に懺悔をするシーンを、海外ドラマで見たことがありませんか?自分の犯した過ちを正直に告白し、罪を洗い流し天国へ行けるといわれています。六波羅蜜は、日本版の懺悔のような気がしてなりません。

彼岸とは「到彼岸」を略した言葉で、サンスクリット語の「パーラミター」を訳しています。到彼岸は、三途の川(さんずのかわ)を挟んで先祖の霊が住む世界のことで、こちらの岸は此岸(しがん)と呼ばれています。此岸には迷いや煩悩で満ち溢れていて、極楽浄土に行くためには、こうした迷いや煩悩を断ち切らねばなりません。そのために、六波羅蜜という教えに従い実践しなければならないとされています。

お彼岸の間に、六波羅蜜の6つの徳を1日に1つずつ行い、他の日も正しい行いを心がけて暮らしていきます。その徳とは。

  • 布施(ふせ)
    見返りを求めないで施しを与えること
  • 持戒(じかい)
    自らを戒め、道徳や法律を守ること
  • 精進(しょうじん)
    不断の努力、いかなる時も誠心誠意尽くすこと
  • 忍辱(にんにく)
    苦境にあっても耐え忍ぶこと
  • 禅定(ぜんじょう)
    第三者の立場で自分自身を見つめ常に冷静であること
  • 知恵(ちえ)
    貪りや怒り愚痴に任せることなく、判断力と物事の真実を見る目を持つこと

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