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鉄分補給のために味噌汁用に鉄鍋を購入してみた

深さ9センチ、直径20センチの味噌汁にぴったり

2013年に柳宗理(やなぎそうり)の鉄フライパンを使ったレビュー記事を書きましたが、5年たった今も快適に使い続けています。テフロンのフライパンなら、もう既に2個目を買い替えている頃なはず。

鉄鍋は使い続けば使い続けるほど、焦げ付きにくくなり、目玉焼きはちょっと箸でゆすれば、つるりと鍋から滑り落ちてくれます。柳宗理のフライパンの両サイド飛び出た形は、卵を割りやすく、調理後の食材もここから食器に移しやすいのです。

とまぁ、鉄鍋の使い勝手の良さは重々承知しているところへ、NHKのガッテンで、口内炎や乾燥肌の原因に鉄不足もありうるという情報を知り、味噌汁用の鉄鍋の購入を決めました。 深い鉄のフライパン

鉄鍋で鉄分の吸収って本当にありなの?

問題は鉄鍋で体調不良が改善するほどの鉄分補給が、可能なのか、否かという点ですが、最近の研究で『できるんじゃない!』という方向に傾いているようです。ガッテンでも鉄鍋や中華鍋で味噌汁を作る場合、水を10分加熱してから作ると、たった1杯で日本人の1日の平均不足分が補えると放送しています。

実は、食事から摂る鉄には、2種類あります。レバーなど動物性食品に含まれているヘム鉄と、ひじきなど植物性食品に含まれている非ヘム鉄です。鉄は食事から摂ったとしても、全て体に吸収されるわけではありません。ヘム鉄の体内の吸収率は10~20%、非ヘム鉄はその1/5から1/6です。

非ヘム鉄は、食べ合わせによって吸収率を上げることが可能で、タンパク質やビタミンCと一緒に食べると吸収率が上がります。逆に、タンニン、フィチン酸、食物繊維と一緒に食べると吸収率が落ちます。

鉄のフライパンからでる鉄分は『二価鉄』と呼ばれ、吸収率の良いヘム鉄です。鉄のフライパンで、鉄分を補給するためには、酸性の調味料を使用することと、加熱時間を長くすれば、鉄が出やすいそうです。揚げ物や炒めものでは、微量の鉄分しか望めません。

ガッテンでは、鉄の鍋のほかに鉄卵も推奨していました。でも、鉄卵は具剤を混ぜる時にごろごろして邪魔になりそうなので、私は鍋の方かな?

日本人の必要な鉄分の量

最近のキッチンでは、軽いステンレス鍋やテフロンフライパンが出回り、鉄のやかんでお湯を沸かすことも少なくなりました。電子レンジやオーブンなども現れ、食器で調理ができるようになり、ますます鉄鍋の存在が薄くなっています。

鉄分補給にひじきが定番でしたが、植物性で体内に吸収の悪い非ヘム鉄です。かつては、ひじきを鉄鍋を使うことで、鉄分が補えていたのです。

現在、日本人の栄養調査では、女性の2割、男性の1割が貧血状態に陥っているそうです。貧血が原因で、だるさ、息切れ、乾燥肌、口内炎、抜け毛、爪の変形、飲み込み障害、氷食症(むしょうに氷が食べたくなる)などの症状にもつながるそうです。

必要な鉄分の量は厚生労働省によれば、13歳以上の女性で1日12mg、男性は13~19歳までが12mg、20歳を超えれば10mgです。

藤田金属の深い鉄フライパン

鉄のフライパンで、深さを求めると大きな中華鍋になるし、小ささを求めると浅いフライパンがほとんどです。普通の雪平鍋のサイズ感と同じ、鉄鍋はなかなか見つかりませんでした。 写真の深い鉄のフライパンは、直径20センチで味噌汁として使うのに手ごろな大きさです。

ひとつ、純粋に鉄分を補給するとなると、鍋そのものの素材の品質も気になります。海外のものは、偏見を隠さず書きますと、どんな素材が混入しているか不安があります。国産の鍋は、根拠はないのですが、気分的に安心ですね。 深い鉄のフライパン

錆びない工夫が必要

鉄鍋ですので味噌汁だけを作り続けると、錆びてしまいます。鍋の表面は、常に油でコーティングされていて、外気に触れないようにする必要があります。

初めて使う時は油ならし

私が購入した深いフライパンは、油ならしは不要とパンフレットに記載がありました。通常、フライパンの表面には、酸化被膜の細かい穴が開いています。この穴に油を入れ込むことにより、フライパンに薄い膜が張られて、焦げつきや錆から守ります。

やり方は、ガス火でフライパンを熱した後、大さじ4~5杯の油を入れます。全体に油がいきわたるように、ゆっくりとフライパンを回します。全体が黒っぽく変色したら、火を止め、油をオイルポットに戻します。フライパンが冷えたら、キッチンペーパーで油が満ぺんなくいきわたるように拭きます。

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油なじみが良くなるまでは油返し

フライパンに油がなじむと、全体が真黒になっていきます。フライパンに入れた具剤が、焦げ付きにくくなっていくのです。使い始めのうちは、油返しを行ってから調理をします。

やり方は、フライパンをガスの火で熱した後、大さじ4~5杯程度の油を入れて、フライパンの肌に油をなじませます。油が熱くなり、かすかに油煙が出てきたら、油をオイルポットに戻します。この作業後に、調理を開始させます。

2日に1度は目玉焼き

我が家は2日に1度は、朝食が目玉焼きや卵焼きですので、この鍋で目玉焼きを作るようにしました。2日1度は、フライパンに油を与えてあげるのです。 以前は直径30センチのフライパンに、アルミの枠を使い、卵が広がらないようにして作っていました。20センチと直径が小さくなりましたので、2人分2個を鍋に落とし、枠は必要ありません。ホットケーキもそのままいけそうです。(今度やってみよう!)

購入して1カ月経ちますが、まだ目玉焼きは、鍋からするりと剥げ落ちません。時々、卵が切れてしまいます。

野菜の素揚げに便利

また、ナスなど少量の野菜を素揚げして調理する時も、この深いフライパンを使うようにしました。小ぶりなので油が少量で済み、通常のてんぷら鍋とは異なり、長い取っ手がついているために、使い勝手が抜群に良いのです。

調理後は冷める前に具剤を取り出す

恥ずかしいことに、今回初めて知ったのですが、鉄鍋に具剤をそのまま入れておいてはいけません。やはり、錆びるからです。冷める前に具剤を取り出し、鍋肌が熱い時にお湯で洗うのだそうです。今までは、フライパンの油が気持ち悪いからと、洗剤でゴシゴシ洗っていましたが、これは絶対やってはいけないことでした。

具剤を取り出した後、たわしを使ってお湯で洗い、再びコンロにかけて水分を熱で飛ばすのが、正しい取り扱いとなります。常にフライパンの表面は、油でコーティングされていることが、大切です。お肌と同じと、覚えておこう!

野菜の煮物やソース作りにも

最初に軽く炒めてからの野菜の煮物にも、使えます。私は、ちょっとしたソース作りや、タレ作りにも利用しています。小ぶりの鍋はやっぱり便利だし、鉄で丈夫だということが出番を多くします。

焼き込み不要

鉄鍋の多くは、外気で錆びないようにするために、最初に塗装が施されています。新しく購入した際は、ガスコンロで塗装を焼き切らなければなりません。

最初に書いた柳宗理のフライパンも、30分近くコンロで空炊きをし続けました。底部分だけでなく、横の側面の塗装を焼くために、フライパンを傾けながらコンロの火をあてますが、熱くて苦痛でした。

藤田金属のものは、既に焼き込みされていますので、直ぐに使うことができました。焼き付けの大変さを知っている私としては、感謝感激。

対応コンロ

IH対応の鍋が増えました。我が家はガスコンロで、肩身が狭い思いをすることが多くなりました。 こちらの深い鉄フライパンは、IH、ガス、シーズヒーター。ハロゲンヒーターのいずれでも、使えます。

蓋は別売り

蓋はついていませんので、同じくアマゾンで購入しました。覗けるフライパンの蓋

私が購入したのは、貝印 フライパン蓋 スタンド付 18-22cmです。名前の通り、18センチ、20センチ、22センチの鍋に合わせられるようになっています。20センチの鍋だと、帽子のツバように鍋から蓋が、はみ出します。覗けるフライパンの蓋

蓋の取っ手が上についていて、とっても邪魔。棚にしまう時に必ず、コンパクトな蓋にすれば良かったと、頭をかすめます。

ガラス面から、中の料理が見えるとありますが、蒸気でくもってかないません。ちょっぴり、失敗!

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