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避難所のトイレ対策に組み立てトイレとテントを購入してみた

トイレを持参して避難するという意識改革が必要だ

災害時、不幸にも自宅が倒壊して避難場所で過ごす場合、まずは困るのはトイレ問題といわれています。自治体からの救助は、まずは水や食料、毛布、医薬品が優先されます。トイレは後回しになり仮設トイレが作られるのは、早いところでも3日目以降だそうです。

平成23年3月11日に発生した東日本対震災で、仮設トイレが避難所に設置されるまでの要した日数が、3日以内が34%で、残り66%のの中でも、酷いところは1カ月以上かかったところもあり14%です。

設置されたトイレも被災人数より数が足りないせいか、便座から糞便が溢れかえるありさまです。断水のため手洗いもできず、不衛生極まりない環境です。腸管出血性大腸菌やウイルスなどを含んだ便から、感染症を発生させました。

トイレが汚いことや、屋外に設置されている、夜間は暗がりで用心が悪いなどの悪条件が重なり、トイレを我慢しがちになります。飲食を減らしできるだけ、トイレの回数を減らそうとするために、栄養状態が悪化して健康にも影響を与えました。

多くの避難所のトイレは和式であることから、足腰の弱い高齢者や車いすを使う障害者はトイレが使えずに、おむつなどの用意をしなければなりません。おむつの用意とて間に合わうわけはなく、またもや衛生環境が悪化してしまう悪循環です。

トイレ用ポップアップテント

避難所のトイレ対策用に、組み立てトイレ付きのポップアップテントを購入してみました。

避難所でトイレを持ち込むには

購入したテントについて説明するより前に、避難所で必要なトイレグッズとは何かを考えてみました。 避難所のトイレ問題が深刻だったら、災害時に各人が携帯トイレを用意すれば解決しそうです。共用トイレの混雑を和らげ、衛生環境にも貢献できます。

現在の非常用避難袋の中に必ず水や食料は入っていますが、トイレに関してはまだまだといったところです。食べれば必ず排せつがあることを考えれば、食料の分だけトイレも行きます。自治体の救助活動が、水や食料の方を優先するなら尚更、自分で用意しなければなりません。

携帯トイレの個数は、仮設トイレが設置されるまでの最短期間3日分は最低必要ですし、可能であれば1週間は揃えておきたいものです。人の排尿回数はおおよそ1日4回から6回、排便回数1から2回とするならば、1人の1週間分の携帯トイレの個数は、7×7で49個。ここで家族が3人いるとすれば、49×3で147個が必要です。かなりの数です。

携帯トイレの仕組み

最も単純な携帯トイレは、凝固剤や吸水シートで糞尿を固まらせて使う便袋のことを指しています。最近は、凝固剤の固まる時間は早く、30秒ぐらいですし凝固剤の中に消臭剤が入っているものもあります。吸水シートより凝固剤の方が、主流になりそうです。携帯トイレ(便袋)は、1回ごとに縛り捨てていきます。

避難所ではゴミ置き場の異臭も、衛生環境の悪化の原因になります。大勢の人が集まるので防臭対策も必須で、携帯トイレ選びの際は、防臭機能の善し悪しを口コミレビューなどでしっかりチェックしておきたいものです。

多くの携帯トイレは袋と凝固剤のセットで売られていますが、数が必要であることから、袋と凝固剤を別々に購入する方がお財布に優しくなります。

避難所では便座も必要

携帯トイレの便袋は便座に被せて使うもので、自宅が損傷していなければ自宅の便座やポータルトイレで賄えます。しかし、避難所では多くの人が使う便座には、さすがに使えません。便座の用意も、各自がすることになるでしょう。

アウトドア用で、段ボール素材の組み立て携帯トイレが売られています。段ボールは軽くてコンパクトで持ち運びも楽ですし、使用回数が少なければビニール袋をかけるので汚れも気にならないでしょう。 ただ、長期間使用し続けるとなれば、耐久性に難があります。屋外に置けば雨の心配がありますし、拭き掃除ができないので衛生面でも不安が残ります。

避難所のトイレ用に段ボールを使うなら複数個が必要で、他の素材のものも検討した方が良さそうです。

避難所ではプライバシーを守る手立てが必要

小学校の体育館などで、大勢の人が集まる避難所ではプライバシーがありません。昨今ではついたてを用意してくれる自治体もありますが、個室のように全く見えなくするまでにはいかないようです。

避難所で用を足すことを想定して、体をすっぽり隠すポンチョがあります。

次にアウトドアで火が付いたポップアップテントが現れました。 袋から出して、巻き込んだ布地をほどけばパット広がるテントは本当に便利です。収納も折りたたんで、抱えるようにして円形を作り布地を巻き込むだけの操作で、慣れれば5分とかかりません。

実際購入してみましたので、詳細を説明します。

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組み立てトイレ付ポップアップテント

私が購入した災害用のトイレは、プラスチックの便座と、人が立って入れる縦長のポップアップテントです。もともとこの商品は、災害時のトイレに加えて、キャンプや海水浴で着替える際の目隠し用にも作られています。

ポップアップテント

テントを使えばポンチョで体を隠すのとは違い、何をしているのかわかりません。かなりストレスなく、用を足すことができます。

テントの枠組みであるフレームは弾力のあるばねのようで、折り重なった円形の部分をずらすと、勢いよくテントが開きます。大勢の人が集まる避難所でテントを広げる際は、周囲に人がいないことを確かめてから広げます。

屋外に設置するために、地面に固定するためのペグが8本とロープが4本ついています。屋内に設置する場合は、重量が約1.8Kgと軽く人がぶつかっただけでも簡単に動きます。テント内に荷物を入れるなどして、固定させる必要がありそうです。

高さが約188cm、地面の設置面で縦が約115cm、横が約115cmの正方形です。対角線の長さが約161cmですので、テントの中で小柄な方なら横になることもできます。

テントの中の小物入れ

テントの中にタオル掛けや小物入れもあり、携帯トイレ(便袋)を入れておけます。

ポップアップテントの通気口

裏側はメッシューの通気口がついて、熱がこもりにくくなっています。夏だったら、助かりますね。

収納時は、テントを立てたままフレームを重ね合わせて、折りたたみます。フレームの上下を合わせるように曲げて、抱えるようにして円形を作りながら生地を巻き込んでいくとコンパクトにできます。畳み方が添付されていますし、WEBサイトでも書かれていますが、私はよく理解できませんでした。実際にあれこれやっているうちに、スッと収まる瞬間があり折りたためたというのが実感です。

テントの色は5種類あり、大勢集まる避難所なら目立つ色が良いと考えて黄色にしてみました。黒やモカは人気色なので、他の人も持っているかもしれないからです。

便座(非常用トイレ)

災害時の避難所で使う便座

下の写真のように、穴の開いた椅子に便袋をセットして使います。ビニールを止めるホックで、固定させます。足の部分は取り外せますので、持ち運びはコンパクトです。足は2種類の長さが用意されていて(子供用と大人用)、3本脚が2種類で6本ついていました。

便袋は10枚入っていましたが、少し薄すぎて耐久性が不安です。いずれにしても枚数は足りないので、別途、便座のサイズに合う袋は購入しなければなりません。また、凝固剤もついていませんでしたので、これも別途購入することになります。

凝固剤

大人おむつの需要が増えたことから、凝固剤の性能も上がったのではと予想します。 ただ、災害はいつ来るかわからないもの、長期間押し入れの中に入れっぱなしにしておいて、イザという時に役に立たないようではいけません。

凝固剤の経年劣化は気になりますね。通常の凝固剤なら、密封未開封の状態なら製造日から7年とか10年保存可能なようです。中には経年劣化はないと言い切っているメーカー品も見つけました。

アマゾンで人気が高い凝固剤はこちら。私も近々購入してみます。

便袋

便袋選びの条件は、漏れない、ニオイわない、中が見えないことでしょうか?今回購入した便座にセットするためには、横幅が50cm必要です。

アマゾンで防臭タイプの袋は見つけられませんでしたが、丈夫そうなビニール袋を見つけましたのでこちらを購入することにしました。

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