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2018年の私を驚かせたのはフェイクな食器だった
先日、東京ドームで行われたテーブルウェアフェスに行きました。陶器食器の焼き方とか、デザイン性などは無視して、別の視点で迫ってみます。今回、私のテーマは『フェイク』。
陶器食器でありながら布や木や氷のように見えて、あえて、別の素材に見せている器です。昨年もテーブルウェアフェスを紹介しましたが、その時は、お雛様でした。考えてみれば布のお人形を陶器で作っていること自体、既に布の質感に挑戦する兆しの表れだった気がします。
陶器の食器って、光の加減でツルツルして光っているものが多いでしょう。塗料の選び方で変わってきますが、幸福な場で使われる器なのに、ツーンとすまして冷たい印象を受けます。 そのため塗料や絵柄で、カバーするのかな?西洋の食器に植物の絵が多いのも、無機質な陶器のせいなのかもしれません。
今までも陶器に布を思わせるようなチェック柄や、水玉模様などがありましたが、本物には見えませんでした。が。がですよ。今年は違いました。本物の布に見えるんです。まさにフェイク。
まるで布で作った陶器食器
ここに紹介した他にも、チェック柄などで布地に見えるものもありました。今回紹介するのは、たまたま私の目に止まって写真がとれたものだけとなります。
布目色絵深鉢
”麺を楽しむ器”のコンテストの展示で見つけました。想定された盛りつけは、蕎麦、うどん、冷やしそうめんとありますが、私は断然、筑前煮が真っ先に思いつきました。煮物茶わんに見えたわけです。
ツヤ消しにして光を反射させていないことと、明度を落として彩度を淡い色にしているために、布感はばっちりですね。
然り
”麺を楽しむ器”のコンテストの展示で見つけました。想定された盛りつけは、完熟トマトとカニのパスタで、ソースがたっぷりのしっかり味のバスタを入れる器として作ったのだそうです。確かに、グレーの器だから、赤いトマトソースは映えます。
とっての部分などは、ストライプの帆布そのものといった感じです。
ジークプレート190アサノハ
”麺を楽しむ器”のコンテストの展示で見つけました。アサノハというのは、麻の葉の意味でしょうか?そう考えれば、確かに麻っぽい。平べったいお皿で、パスタやつけ麺用です。
布目ぼかし塗り平皿
”オリジナルデザイン”のコンテスト展示品です。帆布っぽく見えますが、照明の関係でしょうか?ちょっぴり、ひかり過ぎな感じです。
ただ、色の組み合わせがお洒落で、食器というよりはインテリアとして壁に貼っておきたいと思いました。ピアスや指輪などの、ジュエリー置き場にしても映えそうですね。
益子焼
益子焼の売り場で見つけました。『陶器に布を張り付けたんじゃないの?』って、思えるほど見事です。これだけ、トーンを抑えた配色でありながら、明るくモダンに見えるのが不思議です。
まるで木で作った陶器食器
木のお椀の長所は、熱いお汁を入れても手に熱が伝わりにくいことと、軽いことです。木であることだけで、気持ちが安らぐといったこともあります。弱点は、米やお餅を入れるととれないこと、臭いが移るととれないことでしょうか?
磁胎漆器椀
”オリジナルデザイン”コンテストの展示品です。 もう、完全に木のお椀に見えますが、磁器に漆を施した器です。見た目の形と色合いが、ほっこりと癒されます。臭いがつかない陶器なので、いつまでも清潔に使い続けられます。
まるで氷で作ったガラス
ガラスの中に金魚を押し込めた展示もありましたが、写真に収める勇気がありませんでした。一見、氷のように見えて、捨てておけないと思ったのは、次の・・・
さきじょーぐぅ
琉球オアシス・ニライカナイの世界で展示していました。『さきじょーぐぅ』は、酒好きのことで、こちらでいうところの酒飲みといったところでしょうか?
コップ下の気泡が、氷に見せます。気泡の位置も数もコップによって、各々、違うのだそうです。夏の暑い日にこんなコップで、麦茶を飲みたいですね。
レースを埋め込んでいるようなコップ
”優しい食空間コンテスト”の傑作で、展示されていました。多分、ガラスの中にレース模様は、こちらだけでしょう。
レース文様シャンパングラス
こちらのシャンパングラスは、吹きガラスで、2種類のレース棒を製作しています。 本物のレースをガラスの中に入れたのではと、疑いたくなるほど見事です。お祝い事に欠かせないシャンパンもこのグラスで飲めば、心の奥まで温まりそうです。
こちら、レース感がでています。
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