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部屋選びで防犯に強い弱いを判断するには?

犯罪者の気持ちになって探る

一人暮らしの女性や初めて一人暮らしをする学生であれば、部屋選びで防犯面は最も重要です。不動産では防犯面を心配するお客さんに、決まってオートロックの物件を紹介します。ただ、そのオートロックも完全ではなく、建物の周囲のどこかに易々と敷地内に入れる場所があるかもしれません。

犯罪者も捕まりたくないので、念入りな調査と細心の注意を払っています。部屋を選ぶ際、防犯に強い弱いの判断は、想像力を働かせて犯罪者の気持ちにならなければなりません。

ひとつ確かなことは、犯人とて捕まりたくないので、人目が多いところや見晴らしがよい物件は避けます。路線で一駅二駅遠くても、駅から近いところを探すのも方法の一つです。

ドアのセキュリティ

住まいの防犯対策

防犯対策として考えられるのは、分譲マンションの設備からすぐに思いつきます。オートロック、防犯カメラ、入り口に管理人がいる、二重施錠、モニター付きインターフォンといったところでしょうか?すべての設備を望むのは無理でも、ドアにチェーンがついていること、玄関のドアにドアスコープが付いている、駐車場や駐輪場に夜間照明がついているぐらいは揃っているものを選びましょう。

言うまでもなく、防犯対策が厳重であればあるほど費用もかさみますので、自分の生活スタイルやお財布と相談しながらといったところになります。

不動産屋には、防犯を重視していることと、2階以上の部屋であること、建物の周囲は見晴らしがよい物件をお願いし紹介してもらいます。1階は侵入しやすく逃げやすい欠点があります。

たとえオートロックの設備があったとしても、侵入しやすい塀があれば乗り越えてくる可能性もありです。見学は念入りに行ってください。

見学でチェックするところ

防犯設備だけにこだわるのではなく、建物内や周囲の環境を自らの目で厳しくチェックして安心を取り付けておきたいものです。

入り口の場所

建物の入り口が通りに面していて人通りがあれば、空き巣は人の目を気にして入りにくくなります。空き巣の侵入時間は午後1時から4時ぐらいまで、痴漢は夜間が多くなります。痴漢対策に、街灯や周囲にお店があるかをチェックしておきます。

人通りは曜日や時間帯によっても違いますので、何度か通ってみましょう。

建物の中の様子が道路からわかりにくい

一昔前の戸建ての外観は、高いブロック塀があったり高い木で囲っていた家を目についたものですが、最近は家の庭がよく見えるお宅ばかりです。

家の中の様子が分からないということは、プライバシーの観点からは良いのですが、防犯面ではNGです。

家の外にいる人が家の中の様子を伺っていると、通行人は不審者ではと怪しみますが、一たび垣根や塀の中に入ってしまうと、通行人は怪しいと感じません。ましてや、様子が分かりにくい高い塀であればなおさら、犯人のやりたい放題となりえます。

外の道路から見て、もし犯人がガラスを割って建物の中に侵入した際、気付きやすいかどうかをチェックをしておきます。

共用部分は汚れたままになっていないか

入り口の共用部がきれいであるかどうかが目に入ります。次に郵便受けにピンクチラシが入っていないか、チラシが床に落ちたままになっていないかも見まわしてください。

見学に来るより前に、不動産屋の担当者やマンションの管理人がこうしたところを掃除していることも間々あります。相手は商売ですので、まぁ、やむをえません。

不動産屋も気が付きにくい駐輪場や駐車場にも、足を運んで自転車が倒れたままになっていないか、たばこの吸い殻が落ちていないかを見ます。ゴミ置き場にも足を運んで、指定曜日以外にゴミが出ていないか、袋から落ちたゴミがそのままになっていないかもチェックします。

共用部分が汚いということは、住民が不在がちでモラルが低い、コミュニケーションが少ないと想像できます。防犯面だけでなく、何か住民同士のトラブルがあった際もストレスが溜まる結果を招きかねません。できるだけ避けたい物件です。

部屋の前に階段やエレベーターがある

空き巣は入りやすい部屋と、逃げやすい部屋を狙います。

周囲の建物から飛び移れないか

マンションの1階部分は空き巣に入りやすいのは常識ですが、2階以上でも周囲の環境次第では、ベランダから侵入される可能性があります。2階以上に住んでいるからと油断して、窓の鍵を閉めないままでいるお宅を狙うのです。1階同様に最上階も危ないと言われています。

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ベランダに出て、同じ階の全てのベランダに飛び移れそうなものはないかをチェックします。電柱、他の建物のベランダや非常階段、堀、塀を探します。自分の部屋のベランダは大丈夫でも、つながっている隣には飛び移れるなんて言う場合もありますので、広範囲に見ておきます。

建物自体の非常階段や屋上からも、ベランダなどに飛び移れる可能性もあります。加えて、外だしのベランダの柱や雨どいなどもよじ登れば侵入経路になりますので、ベランダの下側まで足を運んでください。

ベランダの囲い

もし、犯人がベランダから侵入したら、外からベランダでの作業が見えない方が好都合です。ベランダの囲いが、すべてコンクリートで外から見えないタイプがあります。コンクリートの陰に隠れながら、窓を切って鍵を開けることもあり得ます。防犯上は、ベランダに人がいることが一目でわかる柵の方がよいのです。

マンションのベランダ

おしゃれなすりガラスのタイプもあります。すりガラスは、日中だと確かに影が映りますが、夜間は部屋の明かりがベランダに漏れていない限り見えません。遮光カーテンを使う方も多いことから、すりガラスも要注意です。

防犯設備

予算が厳しくても防犯対策として、最低ドアチェーンとドアスコープは必要です。

玄関の鍵が昔ながらのギザギザのタイプ(「ディスクシリンダー」と呼ばれている)は、空き巣のプロなら針金などを使ってあっという間に開けてしまいます。ディスクシリンダーのピッキング対策として、カギに小さなへこみの穴が複数ある「ディンプルキー」が、現在主流です。もし、「ディスクシリンダー」であれば、「ディンプルキー」に変更かどうか相談してみてください。

ピッキング対策として、ドアに鍵が2か所ある「二重施錠」の設備にしているところもあります。空き巣はすぐに侵入できないと諦めますので、防犯として効果はあります。

不動産屋が必ずすすめるオートロックの設備ですが、過信してはいけません。住民の出入りに合わせて軽々と入れるからです。建物の周囲を囲んでいる塀をよじ登って侵入することもできます。

周囲の環境も歩いて確認

忙しい不動産屋さんは時間を節約するために、物件まで自動車で案内することもあります。自動車で案内された日はそのまま見学に集中し、後日徒歩でできれば深夜に周囲の環境を見て回ります。

私はかつて深夜街灯の少ない住宅街よりも、安心なのは大通りと考え歩いていましたが、その時は車が少なく1台の車に背後からしつこく、声を掛け続けられました。怖い思いをしました。逆に住宅街の方が、何かあればすぐに呼び鈴を押せる安心感があったのです。

歩きながら暗くても人通りは多いとか、大通りでありながらも車は少ないなどを観察していきます。

コンビニやスーパーがあれば、中に入り、利用する客層も調べておきます。洋服や身に付けているアクセサリー、髪型、言葉遣いなどから、その人なりを知ることができます。こうしたお店は日中は工事担当者ばかりでも、夜間は別のタイプの方が利用することもあります。

民家の張ってある張り紙や、道路やごみ集積所などにある張り紙に、『空き巣注意』とか、『不審者注意』『ひったくり注意』『時間外にゴミ出し禁止』『犬のふんは持ち帰ること』などが書かれていたら、マナーもモラルも悪い、治安も不安な地域と分かります。

犯罪情報マップを確認

東京都内で物件を探すなら、警視庁ホームページで公開している「犯罪情報マップ」で、町名単位で過去に起こった犯罪発生状況を閲覧することができます。地図に件数が色別に表示されるので、治安の良い地域とそうでない地域を知ることが可能です。

東京都の犯罪情報マップは、ひったくり、侵入窃盗、車上狙い、自動車盗、オートバイ盗、自転車盗、粗暴犯、路上強盗、公然わいせつ、万引き、特殊詐欺などに分かれていて、チェックマークを入れて各々の発生状況が分かるようになっています。

他の道道県の場合は、各々道府県の警察のホームページで書式は統一されていないものの、犯罪発生状況を調べることができます。丁単位でみられるものもありますが、区単位でまとめられているものもあります。甲乙ありますが、住みたい地域の過去の犯罪状況を数値で知る方法の一つです。

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